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2006年5月16日 (火)

Little Wing by Jimi Hendrix

DEATH NOTEも謎の終わり方をしちゃったし、KQネタも書き飽きたんで、しばらく音楽のことでもテキトーに書くとしようか。
……と思ったが、「仕事もしないでオチャラケを書いてやがる」と西やんに思われるのも嫌なんで真面目に書くことにする。西やん、これは電車の中で書いてるんですから。仕事をさぼってるわけじゃないですよ~。

Jimi Hendrix。通称ジミヘン。何を今さら、というほどの有名人である。にしても、この人の凄さをわかっている人がどれほどいるのだろうか。今回採り上げるこの『Little Wing』にしたって、かのエリック・クラプトン先生がカバーしており、人によってはそっちの方が良いなどと言うわけだ。
「好き嫌い」は主観的な問題なんでとやかくは言わない。しかし、どちらが「凄い」かと問われたら、問題外であると言っておこう。
確かにクラプトン先生は素晴らしいギタリストであった(過去形)。偏屈先生も大好きだった(過去形)。しかし、残念ながら、ギタリストとして……というよりはアーティストとしてジミとクラプトンでは差がありすぎる。次元が違うと言いきってもいい。それはクラプトンがダメというのではなく、ジミが「あっちの世界に行っちゃった人」だということである。

ジミの何が凄いのか、説明するのは難しい。抽象的に言えば、この人はギターが体と一体化しているんですな。とにかく、ギターを弾くのが自然なんですよ。「弾く」というより「操る」に近い感じがする。わからない? 例えば、ある音符からある音符に指を移すとき……そうだな、6弦の3フレットから3弦の9フレットくらいに飛ぶフレーズがあったとして(そんなものは普通はない)、その二つの音の間に休符が入っていなければ前の6弦の音と3弦の音はつながってなくちゃいけない。でも、指がフィンガーボードの上を移動するのに0.0何秒かは音が途切れるはずでしょ? でも、この人は途切れないんですよ。だから、もの凄いスピード感があるんです(これに近い感覚を味わったのはVan Halenが最後だ)。
おまけにこの人はバッキングがうまい。バックバンドの経験が長かったせいかもしれないが、開放弦を使ったりして音を厚く聴かせるの本当にうまいんです。ジミがアメリカからイギリスに渡って、チャス・チャンドラーのプッシュでデビューしたとき、彼のグループExperienceがわずか3人だとは誰も思わなかったわけ(これに近いのはJimmy Pageくらい。Ritchie Blackmoreなんかバッキングやりたくないからキーボード入れてるしな)。おまけにこの人は歌を歌いながらギター弾くし。もうメチャクチャです(笑)。この人のことを「テクニック不足」だと言ったのはキング・クリムゾンのロバート・フリップくらいです(恐ろしい……)。

で、この『Little Wing』。正直に言うと、絶対にオーバーダビングしてると思うんですよね。でも、そうじゃないとも言うし、楽譜見ると一本で弾いたみたいに書いてあるし。実は、先生は未だに弾けません。フレーズは弾けます。でも、ああいう音には絶対になりません。ピックアップがフェイズどうのこうのという問題じゃなく、ああいうアタック音が出ないんです。「ああいう」ってのがどういうのかは、聴いていただくしかない。「良い音」ってのは、ああいう音なんだよ!

「この曲ではジミはただコードを弾いただけ」なんて言ってる評論家もいます。もし、もしもですよ! 「ただコードを弾いただけ」でこんなに素晴らしい音楽が奏でられるのであれば、偏屈先生はすぐにLiving Legendになれるでしょう。Livingじゃなくて、死んでLegendになってもいいくらい。この歌の良さのわからない楽器の弾けない音楽評論家は、六道輪廻は免れませんぞ。
とにかく、この曲と『Bold as Love』『Red House』は涙なくして聴けません。嗚呼、想い出がありすぎる。

死にたくなったら、一人きりでひっそりと聴いてください。そんな「音楽」です。

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