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2007年4月11日 (水)

魯迅について~初稿

最近また魯迅を読んでいる。
苦しくなると魯迅に勇気をもらいたくなるのだ。
……それだけ苦しい日が続いているということなのだが、まあ、先人の苦難を思えば、自分の苦悩なんて鼻クソみたいなものである。

全然自慢にはならないのだが、魯迅のことはずっと考えてきた。
魯迅関係の書籍だけで60冊くらい持っている。内容は玉石混淆といったところだろうか。それらのほとんどは神保町の内山書店か東方書店で購入したものだ。内山書店は魯迅の親友でありサポーターであった内山完造を祖とした店で、元々は上海にあった。偏屈先生はわざわざ上海の魯迅の墓に参ったことがあるのだが、その際に内山書店跡にも訪れている。現在は銀行になってしまっているが、ちゃんと古跡を記したプレートを掲げているので観光客にも容易に場所がわかるようになっていた。
今だって中国との仲が良いわけではないが、もっとずっと緊張感を漂わせていた70年前の上海で、国籍を超えて「地に足をつけて活動していた」魯迅ら左連の文化人を支援し続けていた日本人がいたことを、もっと我々は誇りに感じ語り続けていかねばならないだろう(関係ないが、日本で有名な魯迅サイトを運営している人が、内山完造と内山書店の関係を知らなかったのには驚いた)。

数年前までNTVに「知ってるつもり!?」という人気番組があった。古今東西の「偉人」を採り上げて感動物語に仕上げるバラエティ番組だったが、10年近くも続いて最後の最後まで魯迅も内山完造も採り上げられなかったのは、今でも不思議である。
魯迅などは日本に留学し仙台医専(現在の東北大学医学部)で学んでおり、日本語もペラペラで日本人の友人も多くエピソードには事欠かないはずなのに、何故題材にならなかったのだろうか。
魯迅は今や中国の聖人である。毛沢東の最も尊敬していた人物であり、中国近代文学界および思想界の父として扱われている。NTVは読売新聞系のTV局である。魯迅に関しては、昔、竹内好(元都立大学教授、中国文学翻訳・研究者、魯迅研究家)が読売新聞と衝突したことがあり、とっくに竹内が他界した現在でもその因果関係は継続しているように思える。要するに、日本のある種の勢力にとっては、魯迅は下手に触れてはならない存在なのである……言っておくが、これはあくまで先生の「想像」だ。

別に強制するつもりはまったくないのだが、こんな世の中だからこそ皆に魯迅の精神に触れてほしいと思う。切実にそう思う。この乱れた世の中にあって、「自分を保ち続ける」ということが何を意味し、何をもたらすのか。そして如何に難しいことか。
まったく、全然ダメダメなのであるが、偏屈先生は常に魯迅から学ぼうと思ってきた。そして今でも思っている。

小柄な、そして骨の硬いこの漢は、永遠に先生の憧れなのである。

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