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2009年6月16日 (火)

三沢光晴選手を悼む

昨今の不況の中、今まで絶対的な価値観を保っていたモノが、ある日突然無くなる。
そんな現象が日常茶飯事になってしまった。

もしキミが、羅針盤も航海図も持たず、大海に乗り出したとしよう。その時に頼るべき絶対的な価値観を持つモノは何だろう? それは、豊富な経験と何物にも耐え得る強さと明確な意志を持った船頭に違いない。

それが、三沢光晴という存在だった。

偏屈先生は、いわゆる「ノアヲタ」というセグメントに相当する人種である。その根源はジャイアント馬場さんだ。一見鉄面皮に見える偏屈先生だが、実はもの凄く涙もろく、一生懸命な選手のファイトを見ているだけで涙があふれてくるので、プロレスを見るのは控えていたのだが、馬場さんとその愛弟子だけは見過ごすわけにはいかなかったのである。
数多い愛弟子たちの中でも特に有名なのが「四天王」……三沢、川田、小橋、田上の4人であった。この4人によるハイスパート・レスリングは確かに一世を風靡したが、その代償として失ったものも大きかったはずだ。いわゆる、「カウント2.9プロレス」……タフマンコンテストとも揶揄されるそのスタイルは、技をすべて受け、耐えて耐えて耐えて、起きあがって倒されて、また起きあがって……ああ、なんて辛い「戦い」なんだろう!

プロレスは八百長であるという。また、ショーに過ぎないと。
そうかもしれない。しかし、僕らはそんなスタイルが好きだった。
「もっともっと」と声を張り上げていた。選手たちの身体は、当然のようにボロボロになっていった。

時間というのは残酷なものだ。
昔できた技ができなくなる。昔取れた受け身が取れなくなる。でも、僕らは「もっともっと」と叫び続けている。

今回の三沢選手の「死」は事故だ。それは断言できる。
これで死ぬくらいなら、三沢なら100回くらいは死んでいる。スティーブ・ウィリアムスの殺人バックドロップはもっと急角度だった。小橋健太のバーニング・ハンマーはもっと強烈だった。
しかし、三沢は立ち上がってきたのだ。
アキトシは普通の技を掛けただけなのだ。しかも、これは選手権試合ではないか! 何を遠慮する必要がある? せっかく見に来てくれた2,300人のお客様に、手加減ファイトを見せられるのか?

アキトシは、胸を張って堂々と生きるべきだ。
そうでなくては、社長のファイトを否定することになる。三沢が、命を張ってまで築き上げてきたファイトを、そのスタイルを……!

もし、三沢選手を殺した者がいるとすれば、それは我々である。ファンである。
五体ボロボロになって、それでも最前線でファイトを続ける三沢選手に、我々は満足できなかった。衰えを嘆き、休息を毒突き、停滞を笑った……それは他でもない、我々がやったことだ。

彼のプロレス美学は、それを許さなかっただろう。誰よりも歯痒かったのは三沢選手自身だったはずなのだ。

彼が最後に成し遂げようとしたこと、それは後継者たる若手を引っ張り上げることだった。そのために、崩壊寸前の身体に鞭うって、彼は戦ったのだ。最後の一戦は、その若手と組んでタッグ選手権を勝ち取るためのものだった。
もし、プロレスが台本通りに進むものなのであれば、誰がこんなに苦労するだろう?
動かない身体で、「醜い豚」とまで言われたその肉体で、頸髄が離脱するほどの衝撃を受けてまで。

三沢選手を殺したのは、我々ファンである。
しかし、彼はそうは思っていないはずだ。そんな輩じゃないのだ、三沢は!

つまり、彼を殺したのは、彼のプロレスである。
プロレスに殉じた漢、三沢光晴。
そんなバカ野郎を、我々は決して忘れてはならない。

ただ、どうにかしてくれ、三沢よ。
僕らの、そしてご家族の胸に、大きな穴がぽっかり空いてしまったんだよ。

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コメント


マンスジフリークの俺様としてはやっぱ一人じゃ足りないんだよねw
いつもとりあえず3人呼んでお気に入りのスジの子にパンツのまま顔に乗ってもらって他の子はハメたり舐めてもらったりって感じかなー?
3人まとめての方がバイト代も多くもらえるし一石二鳥だろ( ̄ー ̄)にやり

http://ahan.yumenokuni.net/TgX0lPW/

投稿: マンスジが大好物だwwww | 2009年6月24日 (水) 16時30分

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