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2013年10月15日 (火)

NPB セ・リーグのCSについて

セ・リーグは広島、パ・リーグはロッテが勝ち上がってきましたね。

パ・リーグは意外な気もしますが、セ・リーグは順当のように思えます。
え? 2位のチーム(阪神!)がこんなにあっさりと負けるのはおかしくないか、ですか?
全然おかしくないと思いますよ。だって戦う前から負けてますもん。

■理由1:「奇襲」を仕掛けたこと、あるいは仕掛けようと思ったこと
これは、普通に考えればピッチングスタッフの支柱であるメッセンジャーか能見サンを大切な第一戦に投げさせるべきところを、なんと高卒ルーキーの藤浪君に任せちゃったことを言ってます。
誰もがそう言ってますけど、藤浪君には、まったく責任はありません。むしろ、良く投げたんじゃないかな。
問題は首脳陣でしょ。
いいですか。古来「奇襲」って戦法は、「弱い方が強い方に仕掛けるもの」なんです。強者はそんなことをする必要はないんですよ。堂々と真正面から受けて横綱相撲をすれば良いんですから。
昔、全日本プロレス中継で、解説席にいた馬場さんが言っていた台詞で、「強い選手はリングの中央でどっしり構え、弱いヤツはその周りをぐるぐる回る」というのがありましたが、まさにそんな感じを受けました。
確かに阪神はマエケンに弱いですよ。しかも、ホームグラウンドである甲子園でマエケンから今季1点も取れていない。おまけに、広島はシーズン終盤は絶好調。ボロクソに負け越していた巨人にさえもコケ勝ちしちゃう勢いがあったし、逆に阪神は低空飛行だったわけですから、奇襲を仕掛けたくなる気持ちもわからないではない。

でもね、戦いってそういうもんではないと思うのですよ。
2位のチームが4.5ゲーム差つけて終わった下位のチームに「向こうの方が上」と認めているようなものですから。「現状のチーム力をシビアに判断すれば、広島の方が上じゃん」「だって相手はマエケンだし」という意見もありましょうが、それは違うと思うのです。
現場の選手には、144試合戦ってきて7つ勝ち越したという自負があるでしょう。ましてや、広島は3つ負け越している借金チームですよ? まあ、データ的に見れば最終的な対戦成績は12勝12敗で、しかも9月と10月は計1勝6敗と勢いに差があるのは歴然としてましたけど、そこは2位のプライドってもんがあるでしょ。

和田監督はこの作戦を選手に納得させられていたのかな? その直前に相手に勢いがあったとしても、若干の調整期間もありましたし仕切り直しだってできたでしょうに、戦う前から腰が引けてるんですもん。それってどうなんでしょう? 選手はどう感じたんでしょう?

一番の問題は能見サンですよ。
少なくとも……2敗すれば終わりという戦いで……最初の2戦までには登板できるだろうと思っていたはず。だってエースですよ?
それが、終わってみれば登板機会すら与えられなかったと。彼の心中やいかに、ですよ。
ただでさえマートンとの確執があって、チームには不信感があると言われているのに、この仕打ち。投げて負けたのならまだ納得はできようものの、大事な試合をルーキーに取られ、しかも「温存」で終戦。普通に考えれば「激おこぷんぷん丸」でしょ。実際、「必要とされてなかったってことでしょ」と捨て台詞を残して甲子園を去ったとのこと。あー、知らないよー。
しかもしかも、メッセンジャー、スタンリッジ、マートンの3外人部隊がひょっとすると退団するかも……らしいので、これで能見サンとかがヘソを曲げたら、来年チームはどうなるんでしょう?

だ・か・ら、奇襲ってのは「成功して当たり前」で、成功しなかったときのダメージが物理的・精神的にもの凄く大きい戦法なんです。つまり、和田監督は何が何でも絶対に成功させなくちゃいけなかったわけ。
しかし……

■理由2:勝つための執念がメチャクチャ中途半端
藤浪君を投げさせて、相手の虚を突きました、でもあまり広島は動揺しませんでした。さあ、どうするか?
そもそも論として、和田監督はこれを奇襲だと思ってなかったのかもしれないですけど(笑)、仕掛けられた広島は、「なめられた」ってことで余計に士気が上がっちゃったと思うのですよ。
ならば、和田監督はどうするべきだったのか?

ここからが問題だと思うのですが、藤浪で相手の虚を突けたとして、で、何なの?ってことです。
藤浪君は非常に良いピッチャーで、5イニングくらいまでは最少失点で抑える力を持っていると思います。でも、相手は甲子園無失点のマエケンですから。
つまり、「藤浪よ、頑張って5イニングくらいまでゼロで抑えてくれ」じゃ作戦になってないんです。それだけだったら、メッセンジャーだって能見サンだって同じなんですから。
藤浪が投げることで、自軍のナインにどのように影響を与えるか(それこそ、士気を上げるとかね)、相手をどう揺さぶることができるのかまで考えて、はじめて作戦ってもんでしょ。藤浪君が投げることの意味や効果を考慮して、広島やマエケンに心理的かつ物理的な攻撃をどう仕掛けるのか?ですよ。打って点を稼がなくちゃ、野球には勝てないんです。

実際はどうだったのか? 何もしませんでした(爆)。
2位のプライドを捨てて、百歩譲って相手を格上と認めて奇襲を掛けたのなら、攻撃も奇襲を掛ければ良いんです。マエケンは結構故障の多い選手で、体のあちこちに爆弾があるんだから、バントで奇襲をかけるなり、塁に出て足で揺さぶりをかけるなり、特定の球種に的を絞るなり、徹底して持久戦を仕掛けるなり……もう何でもあるじゃないですか。
嗚呼、それなのにそれなのに、何もなかったんです。いつものよーに、スイスイとマエケンに投げさせて、バッタバッタと打ちとられる、と。

もう、バカとしか言いようがないですね。
藤浪君を投げさせた意味がまったくありません。その「奇襲」が攻撃をはじめとした全体戦略に、全然リンクしてないんです。
和田監督に言わせれば、本来はキャッチャーの今成を対マエケンの打撃成績が良い実績を買って外野で起用したじゃん、それって工夫じゃん……ってことかもしれないですけど、調子の上がっていない福留を先発に使うとか、中心選手の西岡が前日まで「風邪」で練習に参加してないとか、もう方向性も行動もバラバラ。
当然のごとく、慣れない外野で今成はミスを犯し、致命的な追加点の原因になってしまいました。2試合負けたら終わりなんだから「守り」から入るべきだとは思うのですが、そこは「攻撃重視」なんでしょ。でも、そういう守りの布陣で、高卒ルーキーのプレッシャーは考えなかったのかな?

結果論ですが、藤浪君がキラ(凄い名前だな)に3ランを打たれたところで、ハイお終い。この瞬間に広島のCS勝ち上がりは決まったようなもんです。

第二試合は、その流れでメッセンジャーが打たれ、相手には超ファインプレーが生まれ、こっちはスミ1の得点のみ。絵に描いたような負けっぷりです。
唯一の救いは、桧山が現役最後の打席で惜別のホームランを打ったってことですかね。これでデイリースポーツは救われたんじゃないですか。阪神の負け<桧山の本塁打という一面構成ができますもんね。そういう意味で、金一封くらいは出しても良いんじゃないですか(来年からデイリーの解説委員?)。

さあ、広島対巨人はどうなりますか。
原監督はあんな愚行は犯さないと思いたいんですけどね。

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